【インターンレポート・前編】実践型ローカルキャリアインターンシップ2019【ひたちなか市×ココロマチ】

東京から約110㎞、茨城県の中央部からやや北東に位置するひたちなか市。ネモフィラや音楽フェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」の会場として有名な「国営ひたち海浜公園」で、その名を知っている人も多いのではないでしょうか。
「ひたちなか」の文字の中に「ひたち」が隠れていることから想像がつく人もいると思いますが、ひたちなか市は㈱日立製作所のグループ会社をはじめとする企業城下町で、製造業を中心とした『ものづくりのまち』として発展を続けてきました。その一方で、ものづくりの技術を後継する若い人材の不足、情報発信のノウハウの不足、という課題も抱えています。

そこで、2019年夏、そんなひたちなか市と、地域プロモーションを専門とする(株)ココロマチが、協働で実践型ローカルキャリアインターンシップを実施しました。プログラムでは、大学生がひたちなか市のものづくり企業へ就業体験し、そこで感じ取った魅力を、都内のココロマチで学んだ取材や記事執筆のノウハウを活かして発信します。地域・企業で実際に働き・暮らす「中の視点」と、地域・企業の魅力を発見・発信する「外の視点」の両方を得られる機会としても位置付けています。

プログラム日程

第1回:8月9日(金)オリエンテーション、取材について @東京・新橋
第2回:8月26日(月)~8月28日(水):2泊3日の就業・取材体験 @ひたちなか市
第3回:9月12日(木)記事執筆、就業体験のまとめ @東京・新橋
第4回:9月20日(金)体験内容発表会 @ひたちなか市

今回は、全4回のプログラムのうち、第1回・第2回の様子をまとめたインターンレポート・前編をお送りします!
インターンレポート後編はこちら

第1回:オリエンテーション、取材について@東京・新橋

どきどきの顔合わせ!&企業紹介

2019年8月9日、夏真っ盛りの東京・新橋に、様々な地域出身の大学生10名が集まりました。一人ひとり自己紹介をして、いよいよインターンシップの始まりです!

緊張した面持ちのインターン生たち

また、第2回のプログラムで就業体験をさせていただく、ひたちなか市の5つのものづくり系企業について、ひたちなか市の職員の方からご説明いただきました。説明の後は、いよいよドキドキのグループ分け発表。2人1組のグループに分かれました。以降のプログラムでは、2人で協力し合って企業へのインタビューや記事作成を行います。

取材・記事作成のいろは講座

第2回のひたちなか市でのプログラムでは、それぞれの就業体験先の社長や社員の方々にインタビューを行い、最終的にはその取材内容をもとに、企業の魅力を伝える記事を作成することになります。そこで、取材方法や、記事の書き方のポイントついて、ココロマチのスタッフから説明を受けました。ひたちなか市やココロマチのスタッフにインタビューイーになってもらい、インタビューの実践練習にも挑戦!質問が途切れてしまったり、ほしい情報をうまく引き出せなかったりと、インタビュアーになるのは意外と大変…。

インタビュー体験の様子

この練習を通して、
・質問はざっくりではなく、具体的に聞く。
・インタビューをする前に、自分について話すとお互い話しやすくなる。
・インタビューイー自身についての情報をしっかり調べておく。
などなど、様々なアドバイスを頂きました。さて、ここで学んだことをひたちなかでの取材に活かすことができるのか…!?注目です。

第2回:8月26日(月)~8月28日(水):2泊3日の就業・取材体験 @ひたちなか市

8月の後半に実施されたプログラムの第2回目。2泊3日でひたちなかに滞在し、第1回で学んだことを活かして企業に就業体験&インタビュー取材をしていきます。

ひたちなか市での2泊3日就業体験のスケジュール

1日目:地元の企業訪問(サザコーヒー、大丸屋)、SDGs de 地方創生ゲーム
2日目:各グループごとに企業就業体験、地元の方との交流会
3日目:企業インタビュー、市内見学

1日目

企業訪問:サザコーヒー

1日目は、就業体験とは別に、地元企業を訪問し、お話をうかがってきました。

1つめはひたちなか発祥で人気のコーヒー専門店「サザコーヒー」。サザコーヒーのこだわりやブランディングについてのお話、「砂糖やミルクがなくても美味しく飲めるコーヒー」であるためのこだわりを語っていただきました。お店のすぐ隣には工場があり、豆を焙煎をしている様子や生豆を貯蔵している倉庫も見せていただき貴重な機会となりました。

工場見学の様子

企業訪問:大丸屋

続いて、ひたちなかの特産である干しいもを扱う「大丸屋」を訪問。レクチャーを受けたのち、実際に干しいもの加工体験をしました。芋の皮を包丁で薄く削いでから、専用の機械で切って干しいもの形にしていきます。ほしいも作りは機械化が難しいとレクチャーで聞いていましたが、実際に体験してみて手仕事の繊細さが求められることを実感できました。

干しいもの加工体験

SDGs de 地方創生ゲーム

企業訪問の後には、地方創生を考えるワークショップ「SDGs de 地方創生ゲーム」に取り組みました。「SDGs」とは「Sustainable Development Goals(持続的な開発目標)」の略称。このゲームではSDGsの考え方を地域の活性化に応用してシュミレーションを行います。詳しいルールはこちら

ゲームで使用するカード

ゲームの様子

カードゲームながら、リアルに近い地方創生の難しさや課題に気づくことができました。

宿に到着!

盛りだくさんの1日目が終わり、宿へ到着。今回3日間お世話になるのは「ゲストハウス 編湊(あみなと)」です。界隈では名の知れたジェットコースターマニアのオーナー渡邉直太さんが奥さんと一緒に営んでおり、ゲストハウスの名前には、「人があつまり、人と人を編んでいく場所にしたい」という思いが込められているのだそう。1階にはイベントスペースも備わっており、コミュニティスペースとしての機能も持つゲストハウスに興味津々の学生も多かったようで、ゲストハウスを開いた理由や地域との関わり方など、渡邉さんに気になったことを質問していました。

☆ローカルメディア「ココロココ」でも紹介されています!
https://cocolococo.jp/25531

2日目

就業体験

2日目は朝からグループごとに就業体験!ここで感じたことを今後記事にするため、ポイントをしっかりとおさえて訪問することが大事になります。学生たちは皆緊張した面持ちでゲストハウスを出発…!
今回インターンにご協力いただいたのは5社。学生がそれぞれの企業でどんな体験し、どんな話を聞き、どんなことを感じたか、このインターンを語る上で外すことのできない取材記事はこちら!

【取材記事まとめ】実践型ローカルキャリアインターンシップ2019【ひたちなか市×ココロマチ】

今回インターンにご協力いただいた企業(五十音順)
(株)あ印
(株)菊池精器製作所
(株)幸田商店
コロナ電気(株)
(株)西野精器製作所

交流会

就業体験から帰ってきてからは、地元の方々との交流会の時間が設けられました。会場は、今回の宿「ゲストハウス 編湊(あみなと)」のイベントスペース。美味しそうなお寿司や地元のお惣菜店のおかずが並びます。編湊を経営する渡辺直太さん・明加さんご夫妻にも参加いただきました!

交流会の様子

ゲストには、ひたちなか市の方のほか、ひたちなか市を現代アートの力で盛り上げる活動をされている「MMM(みなとメディアミュージアム)」の方々、ひたちなかの街を盛り上げる活動に実際に取り組んでいる方などにお越しいただきました。お昼に就業体験をした企業とはまた違った立場で街に関わる皆さんのお話に、学生たちは興味津々。それぞれに話が盛り上がりました。

交流会の途中には、レクリエーションも行いました。複数のグループに分かれ、お題は「ゲストハウス編湊で、都市部の大学生がひたちなか市を盛り上げるイベントを実施するなら…」です。編湊のお2人には審査員として入っていただきました。皆で一緒に映画をみる企画やDIYでリノベーションをし、コミュニティスペースを作る企画など、楽しそうな企画が盛りだくさんでした。ちなみに、優勝したのは地元の子どもと一緒に海釣りをし、そこで釣った魚をゲストハウス編湊で調理、そして屋上で星を観ながら皆で食べるという企画。「屋上をなんとかうまく利用したい」という渡辺さん夫妻の思いをうまく盛り込んだ内容になっています!

レクリエーションの様子

交流会は、地域を盛り上げたいという同じ思いを持った人が集まっており、学生にとっては貴重な機会で大変盛り上がりました。またこうして皆さんで集まれる場があるといいなと思います!

3日目

企業インタビュー

最終日の午前中は、2日目の就業体験に引き続き、各企業の社長にインタビューを行いました。普段の生活では企業の社長さんにお会いする機会はほとんどないですが、今回は社長さんが目の前に、しかもインタビューということで、この日の朝も学生の表情は緊張気味…。果たしてインタビューではそれぞれどんな話が聞けたのか、こちらも今後随時更新していきますので乞うご期待ください!

市内見学

インタビュー終了後は、「茨城港常陸那珂港区」へ。ひたちなかのものづくり産業を支えている港です。船に乗せていただき、港湾を一周。

盛りだくさんのプログラム第2回の3日間でした。この後は、企業への就業体験・インタビューの内容を記事にしていきます。そして最終回第4回目には、企業の方に向けて体験内容を発表&学生目線での提案を行うため、その準備も行います。果たして各グループどのようにまとまるのか…。後編に続きます。

インターンレポート後編はこちら