『ひとが咲くまち。ひたちなか。』
都心から電車に揺られて80分という好立地にありながらも、豊かな自然を享受できるという魅力を持ったこの地に、縁を持った12人の学生たちが集まりました。
本プログラムは、地域プロモーションを行っている「株式会社ココロマチ」とひたちなか市が協働し、課題解決を通して地域と学生を繋げる架け橋となります。
8月からの約半年間、2つのチームに分かれて地域の抱える課題に全力で取り組んでいきます。
この記事では私たち「駅前活性化企画コース」の苦悩と成長の記録をお届けします!
目次
メンバー紹介
今回のプロジェクトに携わった6人のメンバーを紹介します!!
【No.1 渡部栞奈】あだ名:かんちゃん
今回チームのリーダーとしてみんなを引っ張ってくれました✨ 都内の大学に通う二年生で、趣味はレトロ探し。いつもニコニコ笑顔で周りのみんなを笑顔にさせて、チームの雰囲気を和ませてくれました!
【No.2 立花彩羽】あだ名:リッカ
都内の女子大に通う大学三年生で、趣味は食べ歩きや料理。ひたちなか市発祥のスタミナラーメンが大好きで、ひたちなか市の美味しいところなら誰よりも紹介できる自信があります!
【No.3 塚原一珠】あだ名:いっちー
現在大学二年生で、趣味はボルダリング!地図の骨組み作りや記事の構成作りなど力を入れてプロジェクトで活躍してくれました!
【No.4 石坂響乃】あだな:きょうちゃん
現在都内の大学に通う三年生!北海道出身で、今回のプロジェクトの進捗状況をSNSを使って細かく発信してくれました!
【No.5 金澤京】あだ名:きむ
現在大学三年生で観光学部に所属しています。そのため今回のプロジェクトでは皆と違った専門的な視点を生かして活躍してくれました!
【No.6 深谷律己】あだ名:りっちゃん
現在専門学校の二年生で、ひたちなか市出身。デザインの学校に通っている彼は、今回チームで作り上げた勝田マップの制作で活躍してくれました!実はマップの中に書かれている勝田のロゴも彼がオリジナルで制作しました!
駅前活性化企画コース概要
私たちは「地域を盛り上げる仕掛け作りに企画から参加して実践!」をテーマとして、車社会であるひたちなか市の勝田駅を活性化させるには、どうすれば良いのか考えていく「駅前活性化企画コース」です。
受け入れ企業は、地元で30年以上愛されている楽器屋の関山楽器株式会社さんです。
代表である関山大介さんは、昨年よりスタートした「COFFEE FESTIVAL」の実行委員長も務めています。
フェスの会場である親水性中央公園に来た人に、勝田駅前にも目を向けてほしいという関山さんの想いに応えるため、賑わい創出の企画作りを進めていきます。
顔合わせ
私たち駅前活性化企画コースのメンバーが、初めて顔合わせをした時の様子です。
当日予定があり、対面で会えなかったメンバーもいますがビデオ通話で参加をしています。
この時はまだ、私たちがこれからどのようなことをしていくのか想像もつかず、緊張や不安も相まって表情も今と比べると大分違うようにも思います。(笑)
顔合わせの段階ではまだお互いのことをよく知らないので、緊張をしていて会話は控えめでした。これからこのメンバーで駅前の活性化に向けて、何かを作り上げるんだという漠然とした意識だけが心の中に生まれました。
現地フィールドワーク (day1)
私たち駅前活性化企画コースは初めに、ひたちなか市への理解を深める為に現地フィールドワークを実施しました!
勝田駅に集合した私たちメンバーがまず目指したのは「ひたちなか市役所」です。そこで現ひたちなか市長の大谷明さんにお会いし、ひたちなか市の掲げる4つの長期目標やシビックプライドなど、市の未来と課題に関わる貴重なお話をお聞きすることができました。市長さんに会えるということで少し緊張していた私たちですが、大谷明さんは思いのほかフランクな方であたかかく歓迎していただけました!!
市役所を出て、私たちはそこから車と徒歩で市内を見て回りました。
COFFEE FESの会場「親水性中央公園」での開催イメージを深めたり、那珂湊おさかな市場でひたちなか市の強みである海産物に触れたり、阿字ヶ浦海水浴場に完成した、アーティストTWOONEさんによる 3つの美しいミューラルを見たり、西海岸をモチーフにしたコミュニティ&コワーキングスペース「イバフォルニア・ベース」で、伴走者の菅原さんからのアイデア出しのポイントをもとに、ミーティングをしたりなど初日から情報量が満載でした!
夜には同じくイバフォルニアベースで、地元の食材をたくさん用意してBBQ!!別チームと合流し、親睦を深める最高の乾杯をしました!
現地フィールドワーク(day2)
宿で一夜を過ごした私たちは、二日目の現地フィールドワークに臨みます!一日目に得た情報を軽く整理し、宿での朝食に関山さんをお呼びして一日目に私たちの出したアイデアに目を通していただき、アドバイスを頂きました!重要視されるのは「世界観を決めること、柔軟な発想」であると今後のプロジェクトに応用できる学びを得ました!
宿を出た私たちは一日目に一度立ち寄ったスポットに改めて見学に向かい、各々が持つひたちなか市へのイメージを固め、課題解決に向けた着想を得ていきます。
お昼は、ひたちなか市文化会館内にある洋食亭「Cafe&Restaurant Swing」でこだわりのポークソテーやトマトとチーズのハンバーグを頂きました!家庭的な味とお店の雰囲気で、とてもリラックス出来ました~♪
次に私たちが向かったのは、多世代交流施設「ふぁみりこらぼ」です!ここで昨年のBRIDGE プロジェクトの先輩方の発表を聞きました。ゴールの見えなかった私たちのプロジェクトですが、少し具体的な未来が見えた気がしました!
4か月後に控える最終発表プレゼンテーションに向けて、自分たちのプロジェクトがひたちなか市にどんな影響を与えられるかという想像を膨らますことができました。
8月の猛暑日真っ只中でしたが、ひたちなか市に点在するこれらの魅力的なスポットの数々と最高のチームメイトのおかげで暑さを忘れさせてくれました!!
企画検討ワーク
駅前活性化企画コースでは、駅前を盛り上げていくための提案に向けて、案出しからイベント実施まで何度も何度もミーティングを積み重ねてきました。
学校も住んでいるところもみなバラバラだったため、予定を合わせるのに苦労をしました。サポート企業である関山楽器株式会社の関山さんは凄い方で、今回のCOFFEE FES以外にも二つほど別のイベントの企画中でした。
そのためなかなかミーティングでもお会いすることができず、「自分たちがやりたいこと」と「どうしてそれをやりたいのか」という事を伝えることの難しさに苦労をしました。
それでも諦めることなく、なぜその企画をしたいのか徹底的に深掘りしました。
企画検討にあたって、参加者データの情報が無い中で、「どうすればCOFFEE FESに来てくれた人たちに自分たちの提案を届けることができるのか」という1番大きな壁にぶつかりました。
伴走者のココロマチ 大平さんの助言からペルソナを立て仮想の人物像に見合った提供ができるような提案を考えることにしました。
私たちは、小学生の子どもを持つ「あかりさん」をペルソナとし、あかりさんが「COFFEE FESに来たら何を求めるのか」ということを軸として、企画を検討していくことにしました。
そこから駅前マップと、子どもでも楽しめるアンケート調査を実施することにしました。
アンケート調査を実施したのは単純にデータがなかったので、今回は調査をして今後さらにそのデータを活かしたより良い提案ができると考えました。
また議論を進めるうちに人と人とのつながりがゴールだけれども、その実施成果のイメージがメンバー内でも異なっているということに気づきました。
「駅前にたくさんの人が集まれば成功」と考えるメンバーと、「自分たちが定めたターゲットに上手く引っかかってくれたら成功」と考えるメンバーで、ゴールは同じだけれどもイメージ背景が全く異なるものだったのです。
そこで今回は参加者データ数も未知数のため数で成功とするのには難しいということで、自分たちが定めたターゲットに上手く引っかかってくれたら成功とすることにしました。
中間発表
そして、緊張の中間発表。集まることのできた3人で、発表の準備を進めていきます。
中間発表時点での企画は、「感染症対策として使われていたアクリルパーテーションを掲示板のようにして活用する」というものでした。
この頃の私たちは議論を重ねに重ねた結果自分たちが、何を目指しているのか分からなくなってしまっていて、本当にこれで良かったのかと悩んだまま中間発表を迎えました。
結果はボロボロ!(泣)
関山さんから手厳しいフィードバックを頂き、発表が終わった直後から反省会モードに入ってしまいました。
この日は解散が19時の予定でしたが、結局その後3時間半ほどオフィスに残って、企画を練り直しました。COFFEE FES当日まで残り6週間…果たして間に合うのでしょうか。
ZOOM会議の様子
中間発表後もオンライン上でのミーティングは続きます。
ここまでアクリルパーテーションを使った案で話を進めてきましたが、中間発表後はこの案を完全にボツに…!
改めてこのプロジェクトへ各々が抱く想いを再確認し、当初からの軸としていた「人々の交流の創出」に焦点を当て、「自分たちが本当にやりたい事をしよう!!」と方向性が再決定。
各々忙しい中で、ミーティング日程の調整には苦労しましたが、参加出来ずとも情報共有を怠らず、自分自身に出来ることをしようと努めました。
再度ミーティングを重ねる中で、
- 「イベント時、人は集まっていてもそこで交流が生まれていない…」
- 「コーヒー受け取りの長い待ち時間を交流に活かしたい!」
- 「同郷の人がいると知れば、喜びや仲間意識を感じるのでは?」
- 「駅利用者やフェス来場者についてのデータを採れば、次回開催時に活かせる!」
などの意見があがりました。
そして、これらの意見を元にどうにか企画内容が決定!!!
関山さんにもOKサインを頂き、詳しい部分を決めながら急ピッチで当日に向けた準備に取り掛かります!
COFFEE FES 当日
いよいよ、COFFEE FES当日がやってきました。
当日は地元の方数名のご協力を頂き、アンケート調査に加わってもらいました!主な実施内容は以下になります。
- 【駅】勝田駅の改札機を出た場所に大きな日本地図を設置し、来た場所にシールを貼ってもらう
- 【会場】勝田駅マップを作成し、会場(コーヒーフェス会場)でインタビューを実施する
具体的には、駅前に人目を引く大きな日本地図ボードを設置し、駅利用者が勝田駅にどこから訪れたか一目で分かるよう、各都道府県にシールを貼ってもらい人の流れを可視化しました。
会場でも、どこから訪れたかのインタビューの他、回答者の年齢やイベントを知った経緯などより細かいヒアリングを実施し、データの精巧性向上に努めました。また、自作した勝田駅周辺の飲食店マップを紹介し、たくさんのコミュニケーションを図りました。
結果、1.【駅】では219名のデータを取ることが出来ました。関東地方(茨城はじめ、群馬・栃木・千葉・埼玉・東京・神奈川)の方が多いと予想したので、関東地域・その他の地域で分けて統計しました。
- 関東地方・・189名(茨城県からが63%、東京都から18.5%、その他18.6%)
- その他の地域・・30名(北海道、福岡からもいました!)
また駅利用目的のデータは数字で取っていませんが、コーヒーフェスが目的・帰省目的・別イベント目的と様々で、コーヒーフェス目的の人はそこまでいないという印象でした。
2.【会場】では、440名のデータを取ることが出来ました。こちらも、関東地方とその他の地域に分けて集計しました。さらに関東地方のなかでも、茨城県内の44市町村を書き出しました。ひたちなか市250名に次いで、お隣の水戸市38名・那珂市28名がランクイン。また年齢層や交通手段、イベントを知った経緯も調査しました。
- 年齢層・・男女ともに10代〜20代が多く、男性が全体の37%・女性が27%でした。
- 交通手段・・市内外問わず圧倒的に車が多く、電車は非常に少ないことが分かりました。
この結果より、駅での調査で感じた「コーヒーフェス来場者は駅利用があまりない」という感覚を数字で立証することができました。
また、イベントを知った経緯はInstagramで知った人がほとんどだったことより、SNS対策の強化がより必要だと感じました。うまく活用し、低コストで集客を狙っていきたいですね!
当日は寒い中、1人でも多く来場者の方とコミュニケーションをとることが出来るよう、地元の方の協力をいただき活動しました。
当日は少しですが、勝田マップ掲載店の方やコーヒーフェス出店舗の方とコミュニケーションをとることができました。そして、ひたちなか市役所の方とは「駅前にどんな施設を増やしたら、どういった層の人が集まるだろう」と真剣に話し合う時間もありました。1日の中で、普段の生活で関わることが難しい方と交流することができ、とても貴重な時間を過ごすことが出来ました。
事後FW
事後フィールドワークでは、私たちが作成した勝田マップの効果を把握するため、マップに掲載させていただいたお店の方にインタビューを行いました。
- 11/11のコーヒーフェスの日は人が増えたか。
- 増えた際、何か困ったことはあったか。
- 今後もイベントがある際に紹介して欲しいか。
- 学生と市役所の方では駅前活性化を目指しているが活性化するべきと思うか。
結果は、下記の通りになりました。
ありがたいことにほとんどの店舗さんが、事後フィールドワークを受け入れてくださりました。またそれだけでなく差し入れまでいただき、たくさんの方から応援されていることを実感することができました。
またひたちなか市内に住んでいても初めて訪れる店舗が多く、実際店内に入らないと分からない魅力がいっぱいのお店ばかりでした。
実践報告会・懇親会
中間報告ではボロボロだったので、そのリベンジを果たすためにも何度も読み合わせをオンラインMTGで実施しました。
12月22日の実践報告会では市長さんや報道関係者さんの前で実施するとのことで、メンバーたちは終始緊張状態でした。現地でのリハーサルでは、資料の更新ができていなかったり練習通りの画面表示にならなかったりとハプニングが続きましたが、無事発表を終えることができました!
お世辞は言わないという関山さんからは、「感動した!」「地域活性化について、改めて考えさせられた」と、お褒めの言葉をいただいて、なかには涙ぐむメンバーも…!本当にやり切ったなと感じるプロジェクトを締めくくることができました。
発表の様子は全編、ひたちなか市公式YouTubeチャンネル『ひとが咲くまち。ひたちなか市』にて動画が公開されていますので、気になる方はぜひご覧ください!
懇親会では数時間前の緊張は何処へというほど、みんな笑顔で乾杯を迎えました!
同じプロジェクトメンバーとはいえ、なかなか交流がもてなかった地域イベント企画コースのメンバーと話すこともできました。BRIDGEプロジェクト以外で就職活動もしていたり、趣味の話だったり、まだまだメンバー内でも知らないことばかりでした。次にいつ会えるかは分からないけれど、またいつか出会えたらいいなと思えるメンバーに出会えることができたと思います。
感想
渡部
今回私は人生初のリーダーになりました。そこで私は助けを求める大切さを学ぶことができました。周りの大人やチームメイトがいたからこそ企画を無事成功させることができたと思っています。またこの経験を活かして残り2年の大学生活を充実させていきたいと思います。
塚原
今回のプロジェクトでは学部も性格もバラバラなメンバーが集まったので、それぞれの得意分野を活かし、お互いの強みを引き出しあうことができたのではないかなと思いました。
まちづくりのプロジェクトに企画から参加するという貴重な経験をこれからの大学での勉強や今後の人生に活かしていきたいと思います。
石坂
「駅前を活性化させるために、自分たちには何ができるか」という漠然とした課題に対して様々な企画を重ねてきました。つまずくことが何度もあったし、多くの人を納得させるための伝え方にとても苦戦しました。
答えがない問いにぶつかっていくことは決して簡単なことではないけれど、苦しんだ以上に様々な気づきや発見を通して分析的思考力や課題解決力を身につけることが出来ました!
深谷
今回のひたちなかBRIDGE プロジェクトでは自分の住むひたちなか市、勝田駅の活性化の視点から課題解決に向け動いてきました。この数か月間でひたちなか市について考え、こんなにも何でもあって魅力的な街が他にあるのかと再認識させられました。このプロジェクトで自分の住む街への愛と理解が一層深まったと感じています。
立花
今回のプロジェクトで数々の困難を乗り越えて、私自身大きく成長を感じることが出来ました。こんなにも地元のことを考え、より良い町にしようと考える機会を設けていただいたことに感謝しています。チームのメンバー、地元の人達、及び関係者の方々にはとてもお世話になりました。
金澤
何が正解か分からない、答えの無い問題に取り組むことの難しさ、実際に現地に赴いて何かを行う事の重要性、チームで物事に向き合う事の面白さを大いに感じた5ヶ月間だったと思います。この経験を糧に残りの大学生活をより充実したものにしていきたいです。本当にありがとうございました!
最後に
いかがでしたか?
わたしたちのこのプロジェクトにかけた想いが、少しでも伝わっていれば幸いです。たくさんの方々の協力があったおかげで、私たちはプロジェクトを成し遂げることができました。関わってくださったすべての人に感謝しています。
今回のプロジェクトで、メンバー全員ひたちなか市のことが大好きになりました!
最後までお読みいただきありがとうございました。