島のいろいろを紹介する新聞、「季刊ritokei」を読んでみた。

みなさんこんにちは。インターンシップ0期生の吉田明日香です。

突然ですがみなさん、日本に島がいくつあるか知っていますか?

南鳥島、与那国島、沖ノ鳥島、択捉島…、
東西南北にあたる島々を中学校の頃習った記憶が蘇ってきます。
南鳥島が南じゃないっていうひっかけ問題あったな…、
ということを思い出したいわけではなく。

その数なんと、6,852島。
かなり多いと感じられた方も多いのではないでしょうか。

しかし実際に人が住んでいるのはそのうちの本土5島と418島の離島だけだそうです。本土も島にカウントされるんですね。

本土に住んでいる人が普段知る機会の少ない離島の情報を伝えるために発刊されている新聞、それが今回ご紹介する「季刊ritokei」です。

「季刊ritokei」は、NPO法人離島経済新聞(通称:リトケイ)により3ヶ月に一回ほどのペースで発行されているフリーペーパー。

デザインがとっても素敵です。

2010年に離島経済新聞が設立されて以降、webメディア「離島経済新聞」のみでしたが、2012年にフリーペーパーの発行を開始しました。

コンセプトは『島に暮らす人、島にゆかりのある人、島のファンやお仕事で関係している人など、何かしら「島への想いを持つ人」にとってヒントとなる情報を届けること』。

物理的な紙媒体を展開することで島で暮らす人々に本気度を感じてもらえるようになり、大手企業や行政機関とのお仕事の機会が増えていったとか。

具体的にはどんな風に、「島」の情報が届けられているのでしょうか。

今回私が読んだNo.2、No.11の「季刊ritokei」。
No.2は「働く島人たち」がテーマ。

元々島で生まれ、本土の大学を卒業後、帰島し仕事を作りだそうとしている若者や、島一筋の漁師さん、醤油会社の跡取りなど、それぞれ島で一生懸命に生きる人々に、丁寧なインタビューがされています。

付録もついていて、435の島々がポスターになっています!

ひとつひとつの島の形を眺めるのが楽しくなる付録。

No.11は「いろんな島のしまことば」。

「とぉーとぅがなし」「ふがらっさ」。

みなさんこの言葉が何を意味しているかわかりますか…??

「とぉーとぅがなし」は与論島の言葉で「ありがとう」
「ふがらっさ」は与那国島の言葉で「ありがとう」

どっちもありがとうかーい!!!というツッコミいただきました。
とぉーとぅがなし!ふがらっさ!

「とぉーとぅがなし」の方は「とぉー」にすごく気持ちが入るんだろうな。
本当に感謝の気持ちがあるかどうかがはっきり伝わりそうですね。

この号は他にもたくさんのしまことばが紹介されていて、それに関して島人が好きな言葉はどれか、通じにくい言葉は何か、ということが載せられています。

島人でも通じにくい言葉があるのかと、ふふっと笑ってしまいそうになりました。ぜひチェックしてみてください!

リトケイをつくる「人」

「季刊ritokei」を発行する「離島経済新聞」編集長の鯨本あつこさん。

地元大分の美容学校を卒業し、ファッション誌の編集に携わった後、イラストレーターになるため上京。夜間学校に通いながら経済誌の広告編集のお仕事もされていたことがあるとか。
(詳しくは「仕事旅行」『鯨本あつこのシゴト旅vol.1—リトケイができるまでー』https://www.shigoto-ryokou.com/article/detail/205

身内や周りには、サラリーマンのように雇われて働き、定年といった組織の決まりに従って働いている人が少なく、それが鯨本さん自身のキャリア観にも影響を与えたそうです。

「自分の裁量で道をつくって歩いていく」

これは今回の記事執筆に際して鯨本さんとお話させて頂いた際に印象的だった言葉です。

鯨本さんは、リトケイの編集者である前に、自分自身の道(=キャリア)の編集者なのだな、と感じました。

私自身、就職活動の中でもがいている最中ですが、結果どんな道を進むことになっても、決めたのは自分。自分で決めた道を自分の責任で編集し、歩いていきたいと思います。

最後に、今回ご紹介させて頂いた「季刊ritokei」ですが、2017年より本土・離島地域にかかわらずさまざまな場所にフリーペーパーとして設置されています。(全国の公式設置ポイント一覧http://ritokei.com/kikanritokei/location

過去に発行されたものも蔦屋書店などで購入することができるので、みなさんもぜひ読んでみてください!